バーチカルコイル専用RDA、Piper RDA
たまに訪れるバーチカルコイルをビルドしたくなる現象って、何て言うんでしょうね?
そんなときにPiper RDAが目に入りました。
バーチカルで”ビルドできる”と表現するか、”ビルドしなくてはいけない”と表現するかは価値観次第。
エアの出方も面白そうで、今までにないRDAであることには間違いなさそうです。
それにHugsvape(ハグスベイプ)というメーカーは、安くて性能のいいRDAを世に送り続けるコスパメーカーでもあります。
今回のPiper RDAもいい出来に仕上がっているのでしょうか、それとも…?
付属品
- Piper RDA本体
- マニュアル
- T字レンチ
- イモネジ×4
- 通常コンタクトピン
- 510ドリチ用変換アダプター
- Oリング
凝った仕組みに似合わず、パーツ点数は3点と少なめ。
では、細部を確認していきましょう。
ポジティブピン
通常コンタクトピン
ポジピンそのものは出ていませんが、余りあるインシュレーターがしっかりポジティブとネガティブを分離しています。
これならショートする可能性は低くなりますが、ここで埋もれちゃっているとちゃんと通電するのかが不安になります。(ちゃんと通電しました)
BFピン(デフォルト)
デフォルトで挿入されているのはBFピンです。
こちらもポジティブの出代は短いですが、接点だけしっかり確保できれば通電するでしょう。
リキッドの出口
真ん中にチョボっと小さな穴が開いていて、反対側はほぼ目視不可能ですが開いていることは開いていました。
なぜコイル位置からズレた位置に穴が開いているのでしょう。
どうせならコイル側に空いていてほしかったと思います。
トップキャップ裏
ニュルンときれいなドーム型になっています。
なかなかここまで美しいドームになっているトップキャップはなかなかありません。
付属のドリチとのクリアランスもバッチリ。
エアフロー
Tsunamiのようなボトムエアフロー…かと思いきや、ボトムエアフローではありません。
実はこのRDA、サイドエアフローなんです。
それも外側からのサイドではなく、内側から吹き出してくるサイドエアフロー。
下から取り込んだエアを内側から出すというウルトラCなエアフロー。
ちょうど左のピンセットの隙間から吹き出てくる仕組みになっています。
漏れ防止のために、下まではエアの切り込みが入っていません。
デッキ構造
そんなエアフローに沿う形でコイルと置くにあたり、ポールの高さを調整する必要があります。
一方が高くなっており、もう一方が低くなっています。
コイルレッグが逃げないように、ややせり上がっているのがポイント。
とは言え、固定自体は難しくありません、固定自体は…。
もう一つ難点があるとすれば、平べったいコイルでビルドしようとしたときには、コイルレッグを曲げてビルドする必要がありそうです。
こんな感じにビルドしてみました
このRDAをビルドする際は、コイルは逆巻と順巻きのものを使用していきたいと思います。
コイルレッグの背(?)が内側に来るようにコイルを配置します。
固定に両手が必要ですが、そこまで難しいビルドはありません。
2つのコイルが固定できたら、できるだけ内側に寄せてあげます。
これがコイルの背(背中)を内側に持ってきた理由です。
逆だと寄せる方向がコイルを開いてしまい、かなりの確率でコイルがガタガタになってしまうと思います。
滅多に赤く発熱している状態のコイルを掲載しないのですが、今回はなんかカッコよかったので写真を撮ってみました。
なぜかバーチカルの方が見た目がカッコイイと感じるのは私だけでしょうか。
これがバーチカルコイルをビルドしたくなる理由のひとつなのかも。
抵抗値は、まぁまぁ予想の範囲内。
いつもの0.5Ω付近に収まりました。←収まってない
ウィッキング
それでは、コットンを通していきたいと思います。
このビルドでは下からコットンを入れるというのはほぼ不可能ですので、上からコットンを入れていきます。
実はこのRDAの難点のひとつに、ウィッキングの難しさがあります。
今回はちょっと面白いウィッキングを思いたので、コットンは結構長めにとっておきます。
コットンの反対側は、切らずにもうひとつのコイルに挿入します。
このウィッキングをしたくてこのRDAを手にしたといっても過言ではありません。
こんな感じのウィッキングになります。
トップキャップをつけた状態ではこんな感じ。
なぜこのようなウィッキングにしてみたかというと…。
ドリップしたときに、コットンを伝ってコイルにリキッドが染み渡りやすくなるからです。
こうすれば直接コイルにリキッドをドリップしなくても、ほぼ直接ドリップした状態にすることができます。
実際に使ってみて
全体的な感想としては、別にこのRDAでなくてはならないというアピールポイントは特にないです。
ただ、構造的には非常に凝ったものになっていますし、ちょっとHugsvapeの今後にも期待しています。
頑張っているHugsvapeを応援するという意味で購入するのはアリなのかもしれません。
バーチカルコイルが簡単にビルドできる
簡単に、というか、バーチカルで組むことを大前提として作られているRDAですので、簡単にもへったくれもありません。
逆にホライゾンタル(横置き)コイルをPiper RDAでビルドするのはとても難しいと思います。
そもそも論ですが、普通のベロシティータイプのRDAなら簡単にバーチカルを組むことができますので、Piper RDAでしかバーチカルが組めないというわけではありません。
エアの当たり方にも注意が必要
真ん中から横に向かって吹き込むサイドエアフローと言いましたが、こうやって見ると、真ん中から外に向かってエアが出てきそうな気になりませんか?
ところがどっこい、そうは問屋が卸しません。
もしRDAの外から空気を送り込んでいるならエアは真ん中から外に向かって吹き出します。
ですが、我々は空気を吸いこんで取り込んでいます。
つまり、エアの出口を出た瞬間に上部(ドリチ)に向かって進みます。
その空気の通り道にちゃんとコイルを置いてあげないと、リキッドの味もミストも十分に楽しむことができませんので、コイルの位置には気をつけましょう。
ウィッキングがしにくいのは否めない
仕方のないことですが、真下にコットンを引き込むことができません。
なので、若干下ななめ方向に引っ張ったり、上からコットンを押し込んだりという方法でしかコットンを通せません。
そのときに強く引っ張りすぎたり押し込みすぎたりすると、せっかくのコイルが崩れてしまうことも考えられます。
ゆっくり焦らずやれば、コイルを通らないコットンはありませんので、焦らず慎重にウィッキングしてあげてください。
コットンフックなんかがあれば、結構簡単にウィッキングできるかもしれません。
今回やってみたウィッキングですが、想像した通りリキッドがコットンを伝ってコイルに直に当たります。
わざわざトップキャップを外してドリップしたり、コットンがリキッドを吸い上げるのを待ったりすることなく、快適にVAPEできました。