みんな大好きWasp NANOがRTAになって再登場
VAPERなら誰もがひとつは持っているRDAと言えば、OumierのWasp NANO。
ビルドが簡単で、味もよく出て、それでいて安いという魅力の塊のようなRDAでした。
新作としてOumierが出してきたのがこのWASP NANO RTA。
趣味として通販サイトを徘徊していて、気づいたときには決済が完了していました。
みんな大好きWASP NANO。
今回のRTAも世に愛されるものとなっているのか、見ていきましょう。
付属品
- Wasp Nano RTA本体
- 交換用ガラスチューブ
- コットン
- T字ドライバー
- クラプトンコイル
- イモネジ×2
- Oリング
- マニュアル
交換用ガラスチューブはバブルグラスでも何でもなく、本体の標準ガラスチューブと全く同じもの(2 ml)です。
ここら辺はヨーロッパのTPD(Tobacco Products Directive、ヨーロッパの薬機法みたいな?)の容量2 mlに合わせてきています。
容量2 mlに一本化することで生産コストを下げているのかなぁと思います。
確かに2 mlの容量は少ないですが、本体価格を下げるための企業努力なのだとしたら脱帽モノです。
本体は機能的には一般的なRTAと同じですが、トップキャップとドリチが一体型になっているのがWASP NANOっぽさが出ています。
デッキ、チムニー、ガラスタンク、トップキャップの4ピースに分かれますので、それぞれに焦点を当ててみていきましょう。
ポジティブピン
「可もなく不可もなく」といった感じでしょうか。
メカMODで使いたい人は使っても問題なさそうな飛び出方をしています。
本体の直径が23 mmという絶妙に中途半端なサイズ感なので、せり出しや段差を気にする方はチューブタイプMODでのご利用は計画的に。
チムニー裏
ニュルンと美しいドーム型チムニー。
デッキとも合わせて確認してほしいのですが、かなりチャンバー空間がコンパクトになっています。
結構味が出るのではないかと、今から期待値が高まります。
エアフロー
こういった見せ方が限界なのですが、3方向にエアフローがあります。
3つのうち1箇所だけ閉じたり、逆に1箇所だけ開いたりということはできません。
ボトムから取り込んだエアーをデッキの横からコイルに向けて発射する構造。
仕方のないことですが、かなりデッキが小さいような気がします。
Wasp Nano RDAとの比較
エアフローの大きさを確認してもらいたくて写真を撮ったのですが、分かりにくいこと鬼の如しですね。
目測でご確認いただければいいと思いますが、明らかにエアフローホールの大きさが違います。
ということは、ドローの重さ(吸い込み感覚)はRDAよりもタイトになることが予想されます。
タンク構造
最初からかなりキレイに磨き上げられています。
フロスト系ではなく、かなりクリアな仕上がり。
そのトップキャップがそのままチャンバーに接続されます。
ネジ山が噛み合ってない状態で回してしまうと、プラスチックはすぐにダメになってしまいますので、蓋を占める際にはしっかりとネジ山が噛み合っていることを確認しましょう。
ちょっとだけ小さいですが、先っちょが入るので問題ないでしょう。
先っちょだけ、先っちょだけ。(他意はありません)
スポイトの先はおそらく大きすぎて入らないので、慌てずゆっくり入れましょう。(繰り返します、他意はありません)
デッキ構造
馴染みのある見たことのあるデッキです。
ちゃんとWasp Nanoという名前だけあって、きちんとRDAのデッキを踏襲してくれています。
Wasp Nano RDAのときにもあった親切設計。
コイルレッグが逃げてしまわないようなせり上がりと、デッキにツラツラまで迫るイモネジの山。
これで大方のコイルは問題なく固定できるようになっています。
面白いなと思ったのがこのコットンホールの手前の土手。
この土手があることによって、タンクの底に向かってコットンを垂直気味に落とすことになります。
この土手にどれほどの効果があるのか分かりませんが、実際にウィッキングして使用してみるまでは分かりません。
Wasp Nano RDAとの比較
比較するまでもなく、ほとんど形状は同じ。
RTAバージョンは直径23mm、RDAバージョンは直径22mmとなっているのですが、RTAの方が少し小ぶりなデッキになっています。
RDAでギリギリ組めていたコイルは、おそらくRTAの方では組めないかもしれません。
とはいえ、そこまで大きな違いはありませんので、心配しすぎることはありません。
ビルドしてみました
RDAと全く同じ感じで楽ちんにビルドすることができます。
ビルドの方法も全く同じ。
そして、順巻か逆巻かで悩まれている方はこちらの記事を参考にしてみてください。
今回もキッチリとコイルレッグの処理のために深くえぐれてくれています。
RTAにはチャンバーがありますので、RDAのときよりもシビアに根元でカットするようにしましょう。
エアホールの位置はこんな感じでどうでしょうか。
私のWasp Nanoのコイルの高さの目安は、コイルの上部がデッキの上部と同じ高さになるくらいを目安にしています。
今回もRDAに倣って、その目安の高さでコイルを設置してみます。
24G(Ni80)の8巻でエアホールの幅とトントンという感じ。
もう1巻か2巻ぐらいなら増やして巻いてしまっても大丈夫かと思います。
抵抗値によって味に違いが出るとレビューに差し支えるかなと思い、私はいつも0.5Ωで組むようにしています。
RTAで抵抗値を測定するときは、ちゃんとトップキャップをかぶせてからショートしていないか確認するようにしましょう。
ウィッキング
コットンの長さはこれくらいで大丈夫。
コットンの種類や性質にもよりますが、内径を3mmで巻くと結構量を減らしてやらないと、ちゃんとコットンホールに落ちていかない気がします。
コットンを梳くときは、慣れるまでは一気に減らすのではなく、ちょっとずつ減らしていくことがコツです。
こういったGTAスタイル(コットンを下に落とすタイプ)のウィッキングは、コットンをリキッドで湿らせてあげると、コットンレッグの納まりがよくなりますのでお試しあれ。
先ほどの長さでタンクをかぶせると、写真の程度(デッキ底に触れる程度)のコットンの長さになります。
写真の状態より長すぎると、リキッドの供給に影響が出ます。
また、写真の状態より短すぎると、ジュルリ(供給過多)やリキッド漏れの原因となりますので、RTAのウィッキングは練習あるのみです。
実際に使ってみて
510ドリップチップが使えない
RDAのときには使えていた510ドリチが入らなくなってしまいました。
そもそもドリチを使うようなことは個人的には考えていませんが、中にはRDAのときにドリチを付けて使用していた方もいたかと思います。
そういった方にはちょっとだけ残念なお知らせかもしれません。
しかしながら、このドリチ一体型トップキャップでも全く問題なく使用することができます。
また、小さなチャンバーからややテーパーがかかっていますので、舌全体にミストを当ててやるような吸い方(DL)がこのRTAの正しい愛で方なのかなぁと思います。
ちょうどいい”中途半端さ”
23mmという直径、全開でもやや抵抗感を感じるエアフロー。
小さいながらも爆煙向けだったWasp Nano RDAとは毛色の違う仕上がりになっています。
エアフローの出口は、RDAよりも小さめ。
その点からもミストの量はRDAよりも控えめ、つまり、使用するコイルや抵抗値も変わってきます。
「同じWasp Nanoだろ?RDAと同じビルドで味が出るはずだぜ!」という考え方はジャイアンの思想です。
Wasp Nano RTAはWasp Nano RTAとして、最適なビルドを見つけてやる必要があるように思います。
ただ、やっぱりWasp Nanoは単線では少し物足りない印象。
クラプトン系や、ツイストコイルなど、色々試してWasp Nano RTAに最適なビルドを見つける楽しみが増えました。