Bottom Top Flavor Cloud(ボトムトップフレーバークラウド)
不思議な名前のRDAですが、この4文字の頭文字がこの頭文字をもじったものだそうです。
ボトムエアフロー、トップエアフローの2種類のエアの供給が可能で、フレーバーもクラウドも両方追い求められるという触れ込みのRDAです。
実はこのRDA、海外YoutuberのVapin Fagan(ベイピンファーガン)という方とのコラボRDA。
Designed by Augvape, perfected by me.(Augvapeがデザインし、私によって完成された)
なんだそう。
大抵海外のYouTuberとのコラボRDAと言えば爆煙傾向が強いのですが、BTFC RDAのデッキhは見るからに味の出そうなRDAだという印象が強かったのを覚えています。
果たして本当に味の出るRDAなのでしょうか、実際に細かく確認していきたいと思います。
付属品
- BTFC RDA本体
- 六角
- 交換用810ドリップチップ
- 交換用Oリング
- イモネジ×4
- BFピン
それほど多くない付属品ですが、付属品として欲しいものは一式揃っています。
アトマイザーをいくつか所有していると、増え続ける六角もどうしようか考えものです。
分解していくと全部で4ピースにまで分解できます。
このRDAの素晴らしい点として、Oリングのテンションが完璧です。
キツすぎず緩すぎず、エアの調整は問題なくでき、分解するにも無駄な力が要らない。
どのメーカーも、BTFC RDAくらいのテンションでOリングを設計してほしいと思ってしまいます。
ポジティブピン
ハイブリッド接続でも問題ないピンの出方をしていますし、インシュレーターもやや盛り上がりを見せています。
こういうアトマならメカニカルMODでも比較的安心して使用できます。
BFピンに付け替えてみても、ピンの出方は問題ありません。
メカスコでの運用も安心です。
デッキの底に縦に切れ込みが入っているかと思いますが、この部分からリキッドが出てくるようです。
見てお分かりいただけるようにウェルの深さがとても深い(約10mm)ので、スコンカーでなくても大量のリキッドを保持できる仕組みになっています。
トップキャップ裏
トップキャップは、ややドリチに向かって傾斜がかかっている程度です。
その縁に分厚い土手のようなものがありますが、これはトップエアフローを調整する部分になっています。
デトラビを思い起こす下向きのトップエアフロー。
これでトップでありながらもコイルに向けてエアをぶち当てる構造になっています。
エアフロー
これがトップエアフローの調整幅です。
後ほど説明させてもらいますが、ボトムエアフローのみだと結構抵抗感のあるドローです。
トップエアフローを使ってミスト温度やドローの重さを調整すればいいと思います。
ボトムエアフローは対面からの均等に取り込む形になっています。
これもよくあるボトムエアフローの形です。
左右に回転させてエアの流入量を調整します。
下から取り込んだエアーは、セラミックピンセットで示した穴から出てきます。
ビルドの際にもお示ししますが、ボトムエアフローの直上にコイルを置きます。
そうすることにより、効率的にコイルを冷却することができ、味の乗ったミストを作り出せます。
また、ボトムエアフロー最大の敵であるリキッド漏れの心配も大幅に軽減されます。
非常によく考えられたデッキ設計に脱帽です。
デッキ構造
特徴的なデッキですが、細かくデッキを見ていきます。
イモネジを開くと大きなワイヤーホールがお目見えです。
クラプトンコイルでもエイリアンコイルでも、無茶苦茶なアートコイルでない限り使用できると思われます。
ただ、残念なのがイモネジとデッキのクリアランス。
イモネジの先が先細りになっていて、単線でビルドした際にはワイヤーが逃げ込んでしまう可能性があります。
このアトマで単線ビルドをするかどうかという問題はありますが、単線でも安心して組めるイモネジであれば、それこそ全てのコイルを安心して組めるデッキと言えたでしょう。
デッキを眺めていて気づいたのですが、ウェルの段差の位置が左右で違いがあります。
向かって左が低くなっています。
原因は、ポジティブ側のポール(?)を接触させないために設けた隙間のようです。
安全上、仕方のない構造なのかもしれませんが、何かこう…もうちょっと……なんだかなぁ~。
このスリットの高さまでリキッドを入れてしまうと漏れてくる可能性がありますので、リキチャの量には気をつけましょう。
とはいえ、この高さでも十分な高さがありますので、相当量のリキッドを保持できると思います。
こんな感じに組んでみました
いつも通りの単線0.5Ωでは、このアトマのポテンシャルを計ることは不可能だと判断。
カンタル26GとNi80の26Gで混合パラレルコイルをデュアルで組みます。(混合にしたのは抵抗値にも配慮してのことです。Ni80だと低くなりすぎてしまうので。)
エアホールの上のワイヤーホールに通します。
こんな横幅のあるコイルでも普通に乗せられてしまうBTFC RDAの懐の深いこと。
イモネジは、コイルのかなり近いところで締めてしまって大丈夫です。
エアホールの位置がかなり近くに設計されていますので、よほどのことがない限りジグのみで調整可能です。
ポールもややアトマの内側に食い込む形で立っているので、ポールの際で切ることができます。
これもかなり考えられていて、脱帽2回目です。
焼き入れをして、抵抗値は0.29Ω。
0.3Ωを下回っている場合は、テクでもメカでも電池の放電可能A(アンペア)に配慮しながらVAPEするようにしましょう。
コットンはウェルの長さを考慮して、結構長めに残します。
そして、コットンそのものの量ですが、デッキの隙間に納まるように適度に梳(す)きながら調整していってください。
実際に使ってみて
もう一度言おう、Oリングテンションが完璧である
これまで結構な数のRDAを触ってきましたが、全てのOリングが完璧だったRDAはあったかどうか記憶にありません。
それほどOリングの調整が難しいのだろうなと思っています。
通常時にはいい感じだなと思っていても、リキッドが付着するとユルユルになってしまったり、そもそもOリングが固すぎるのでリキッドを塗ることが大前提だったり。
BTFC RDAは、クリーニング後でも使用中でも完璧なOリング強度を保ったまま。
ゴムの質まではレビュー出来ませんが、本当に全てのOリングが気持ちよく脱着できる強度になっています。
ビルドがとっても簡単
ビルドの写真からもお分かり頂けるように、「ここを抑えながらイモネジを締めて…」というように、同時並行で行わなければならない作業がありません。
イモネジを開放する→コイルを通す→位置を調整する→イモネジ締める→余ったコイルレッグを切る
本当にひとつひとつを順番に、そして個別に作業することができるので、初心者でも簡単にビルドできます。
そして、どうしても悔やまれるのがイモネジのクリアランス…。
パラレルコイルでビルドしてみてもレッグが逃げるということはありませんでしたが、逃げる隙間があるというのは一目瞭然です。
考えられたデッキからの激ウマミスト
おそらく現時点での最高の形なのではなかろうかと感じさせるデッキ構造でした。
漏れないボトムエアフローというものは最近色々なメーカーが考案してきています。
それの多くが上から取り込んだエアーを下に持ってきて…というもの。
ですが、BTFC RDAは下から取り込んだエアーをそのまま下からぶち当てて、ミストをドリチに運びます。
エアーが無駄な経路を通らないですし、変な道筋を辿りませんので、変な音鳴りもありませんし、変なドローの重さもありません。
もちろん、コイルの真上にリキッドを落とし続ければエアホールからリークしてきます。
それは漏れるべくして漏れていますので、それとこれとは一緒にしてはいけません。