クローン並みに安いオーセンマスプロRDA
VAPEの世界には、オーセン(オーセンティック:本物)とクローン(偽物)があります。
どちらが正しいとか間違っているとかいうことは一旦置いておいて、どの世界にもありますが本物は高くて偽物は安いというのが通例です。
クローン品の値段は海外通販で$7~$15くらいが相場と言った感じでしょうか。
私はマスプロダクトのVAPE用品を中心に(というかそれだけで)VAPEを楽しんでいますので、マスプロのオーセン品と言っても高くて$30ぐらいなものです。
ところが、値段はクローン並みに安いのにちゃんとオーセン品というものが、たまに世の中にはあります。
その中のひとつが今回紹介するAleaderのRocket RDAです。
正直、これを『オーセン品』と言っていいのかどうか迷うところではあるのですが、一応ちゃんとオーセン品ということで話が通っているようですので、オーセン品としてご紹介させていただきます。
Rocket RDA付属品
- Rocket RDA本体
- マニュアル
- L字六角(大)
- 六角ドライバー(小)
- BFピン×2
- イモネジ×2
- 交換用Oリング
付属のアクセサリーバッグを開いてみて一番びっくりしたのがBFピンが2つ付属してきたところ。
かつては、何に使うか分からないクロス(布)が付属していたりということはありましたが、BFピンが2つも付属してくるのは初めてでした。
Simple is bestな3ピースアトマイザー。
この段階で気づく人は気づくのでしょうか、本当に大丈夫なのか心配になってくるくらいデッキがクリソツです。
さすが著作権ガバガバの中国と言った印象を受けます。
BFピンを比較
下から見ても、横から見ても、上から見ても、すべて同じBFピンなようです。
これはおそらく工場側のミスか何かなのかなと思います。
イモネジは複数個以上あっても予備として活躍すると思いますが、BFピンに至っては予備はいらないのではないでしょうか。
2つも入っているから、どこか違う点があるのかと思ってびっくりしてしまいましたが、杞憂に終わったようです。
Rocket RDAポジティブピン
通常コンタクトピン(デフォルト)
これくらいピジピンが出ていてくれれば、メカニカルMODで運用するときでもそれなりに安心感を持って運用することができると思います。
BFピン
さきほど物議を醸していたBFピンに付け替えてみましたが、こちらもそれなりに出代は確保できている印象。
最近はあまり取りざたされませんが、メカニカルMODはどちらかというとスコンカーに多い印象がありますので、メカスコでもちゃんと使えそうというのは嬉しいところです。
リキッドの出口
デッキ内のBFピンはデッキ底部とツライチになっています。
ウェルらしいウェルもありませんので、ほとんどデッキ内にリキッドは残らないような仕組みになっているのがうかがえます。
Rocket RDAトップキャップ裏
510ドリチと天井は段差もなくキレイに収まっています。
ドーム型の天井もいい感じ。
ただ、ちょっとトップキャップが2つに分かれそうな感じがしませんか?
ここはキッチリと圧入・接着されているようで、分解することができませんでした。
吸っているときにリキッドがこの隙間に入ってしまうのは構わないのですが、メンテナンスの際にはこの隙間にリキッドや洗浄液が残らないように注意が必要かと思います。
見ていて思ったのが、かなり分厚いトップキャップ。
この厚みでわざわざ24mmサイズにまで大きくしているのでしょう。
昨今は、どんどん22mmアトマの生産が少なくなってきていますので、MOD側も24mmに合わせて生産されている印象を受けます。
味の出る22mmアトマのように小さくコンパクトなデッキにしながらも、見た目はMODに合わせて24mmという賢い構造です。
Rocket RDAエアフロー
- 全開
- 全閉
Wasp Nano RDAでは難しかったデッキの全閉ができるようになっています。
まぁ全閉にすることはないでしょうから、「だからどうした」と言われてしまうと返答に困るんですけどね。
それに悲しいかな、全閉にしたとてそれなりに吸い込めてしまうという事実。
エアの調整幅はそれほど広くはありませんが、抵抗感を感じる程度には調整できます。
Rocket RDAデッキ構造
う~ん、見れば見るほどに似ていますね。
もうこれは「似ている」の域を超えているレベルで似ています。
それにWaspはデッキにまでイモネジの山が切ってあったのに対して、Rocket RDAはデッキとイモネジの間がかなり広くなってしまっています。
これの何が困るかというと、単線でビルドするときにコイルレッグが横に逃げてしまう可能性があるんです。
ビルドに慣れている人であればなんてことはないでしょうけど、まだまだビルドに慣れていない方にとってはちょっと困ってしまうかもしれません。
ただ、長くVAPEを楽しんでいくうちにこの程度のデッキなら簡単にビルドできるようにはなるでしょう。
ビルドしてみました
ビルドの際は、このようにコイルジグに通しながら手でコイルを固定してイモネジを締めるという作業が必要になります。
これはあくまで単線ビルド(24G)ですので、フラットクラプトンなんかの太いコイルなんかでは必要ないかもしれません。
特に押さえながらする必要はないかもしれませんが、しっかりとイモネジの直下にコイルレッグが来るようにしておいた方が安全ですので、反対側のコイルレッグも指で押さえながらの方がいいと思います。
何事もVAPEは安全第一ですからね。
コイルレッグが上に来るようにして、コイルそのものは下に出るようにすればいい感じにエアも当たると思います。
このコイルは内径3mmで組んでいますし、コイルを持ち上げるときもいい感じに持ち上げられます。
この辺りのコイルが順巻きがいいか、逆巻きがいいかは以下の記事を参考にしてください。
コイルレッグの処理もデッキの際で行いましょう。
Wasp Nanoはキャップがプラスチックでしたが、今回のRocket RDAは金属トップキャプとなっていますから、接触すればショート(短絡)の可能性もあります。
抵抗値はいつもの0.5Ω付近。
Waspので味が出るのが爆煙寄りのセッティングですので、もうちょっと抵抗値を下げたりゴツいワイヤーを使ってもいいかもしれませんが、曲がりなりにもレビューですので同じセッティングで行きたいと思います。
ウィッキング
ウェルも非常に浅く、コットンの長さもそんなに必要ありません。
デッキと同じくらいかやや長いくらいに残しておけば十分です。
逆に長くしすぎてしまうと、リキッドの行き場がなくなってしまってエアホールから漏れてしまうという悲劇も起きかねません。
実際に使ってみて
非常に安くて手に入れやすい価格
Wasp Nanoも非常に安く手に入るRDAでしたが、このRocket RDAもその点は負けていません。
Health Cabinで確認してみたところ、$10そこそこで手に入れることができます。
日本国内でも2000円もあれば購入できるでしょう。
日本のことわざで「安かろう、悪かろう」ということばがありますが、Rocket RDAは決して悪いRDAではありません。
だからと言って『いいRDA』かと言われると、そうでもありません。
24mmになったオシャレなWasp Nano
見た目こそ違いますが、もうデッキがWasp Nanoです。
Wasp Nanoもレジンキャップバージョンが発売されていたりしますが、どうしてもあらがえないのが22mmという直径。
上でも触れましたが、最近のMODは24mmアトマイザーが美しく収まるように設計されています。
なので、どれだけWasp Nanoが優れていても超えられない『直径の壁』があります。
「Wasp Nanoはいいアトマだけど、24mmがあればなぁ…」というニッチなマーケットにスルッと収まるのがこのRocket RDA。
逆を返せば、それ以外であればWasp Nano RDAを使っていれば幸せになれる可能性が高いかなと思います。
リキチャの量には要注意
最大の問題はこのエアホールの位置です。
ドリップするときもスクォンクするときも、デッキ内のリキッドの量に注意しなければなりません。
ちょっと傾けてドリップしたり、ちょっとでも長めにスクォンクしてしまった場合、容赦なくエアホールからリキッドが垂れてきてしまうでしょう。
どうしてこんなにサイドエアフローなのに低い位置にエアホールを持ってきてしまったのか…。
少なからずVAPE用品を取り扱うメーカーですから、何らかの目的や狙いがあるのかもしれませんが、なかなかこのハードルは高そうです。