これはもっと別の輝き方があるはず
最初、このスターターキット(?)のレビュー依頼のお話があったときに、ちょっとだけ意味が分からなかったんですよね。
というのも、VAPEってそもそも電子シーシャみたいなもんですから。
そんでもって、かつてはそこを全面に押し出したVAPEキットがあったような気がして、ググってみました。
今でも覚えていますが、「いやいや、いらんいらん!(×無限)VAPE産業がおかしな方向へ走り出しとる!」 って心の中で思いましたもん。
持ち運びできるシーシャという点がVAPEの魅力であったはずなのに、それを大型化させてどうしたいのかと思ったことを覚えています。
そんな記憶も相まって、担当の方に電子シーシャとしての詳解は難しいかもしれないということを了承を得たうえで、レビューしていきたいと思います。
【ベプログ】電子シーシャ体験セット付属品
- Mini iStick 2キット
- ロングドリップチップ
- ベプログイチ推しリキッド1つ
選べるリキッドは以下の3つのうちのひとつです。(左からスモーキーシーシャ、バニラカスタード、ペパーミント)
スモーキーシーシャはフルーツ系(りんご)、バニラカスタードは甘党向けのリキッドで、ペパーミントはグリーンガム。
どのリキッドを選んでも美味しいので、直感で自分が「あ、美味しそうかも」と思うリキッドを選べば大丈夫。
ロングドリップチップ…
そんなことより、ロングドリップチップ。
これは一体何の冗談なのでしょうか?笑
せっかくのコンパクトなキットなのに、こんなに長いストローみたいなもので吸うのはかなりの度胸…、いや、勇気…、いや、何も恥ずかしがらない鋼のメンタルが必要になるかもしれません。
このドリップチップを使うことでミストの発生源から物理的距離を稼ぐことができ、しっかりと冷却されたミストが満喫できるという触れ込み。
確かにコイルからの距離が遠ければ冷却されたミストを楽しむことができるのですが、長ければいいってものでもない気がします。
使ってみたい人は使ってみるといいと思いますが、見た目の不細工さに加え、運用面においても不便極まりない長さかなぁと思います。
アトマイザー(GS Air4)
付属品
- GS Air4本体
- 交換用コイル×2
- GS Air4マニュアル
- Mini iStick 2本体
- 充電用ケーブル(Type C)
- Mini iStick 2マニュアル
- ワランティーカード
ドリップチップがなくなってしまえば、普通のスターターキットになってしまいますが、開けてびっくりしたのがMODのコンパクトさ。
これ以上ないくらい小さなMODに仕上がっています。
これで使い勝手がよければ非常に優秀なキットになりえるのですが、その辺りをしっかりとレビューしていきたいと思います。
エアフロー
- 全開(フルスロット)
- 全開(三つ穴で調整可)
- 全閉
エアの取り込み幅は全開~全閉まで非常に幅広く対応しています。
ただし、クリアロマイザーのドローに関しては、本体のエアフローだけでなく内部のコイルのサイズにも左右されますので、ここだけを見て一概にどうとは言えません。
ただ、本体側の調整幅が広いというのはいいことですね。
タンク構造
本体下部を回すとコイルの装着部分が取り外せます。
そこにコイルを回しつければ装着は完了。
リキッドチャージはトップキャップのネジを回せば解放されます。
トップキャップ側のゴムですが、は柑橘系のリキッドに配合されている「リモネン」という成分によって溶けちゃうかもしれませんので、柑橘系リキッドを入れるときは自己責任で。
コイル
0.8Ωと1.4Ωの交換用コイルが付属します。
前回のIOREの時にも言ったように、交換用コイルはいくつか手元にあった方が長く運用していくことができると思います。
MOD本体(Mini iStick 2)
どうですか?小さくないですか?
非常に可愛らしいサイズ感なので、女性が持っていても違和感がないですし、男性が持っていてもスタイリッシュな印象を与えてくれます。
さて、問題は使い勝手などの面においてどうなっているのか見ていきたいと思います。
スペック&付属品
W数(min-MAX) | 1-25W(1-5V) |
使用バッテリー/本数 | 内蔵1,100mAh |
USB充電 | 可(Type C) |
温度管理 | 非対応 |
ファームウェアアップデート | 非対応(?)※Eleaf公式サイトには選択項目アリ |
本体は小さいながらも内蔵1,100mAhとMTL運用であれば1日使いまわして大丈夫そうな電池容量となっています。
温度管理やファームウェアアップデートなどのファンシーな機能は搭載していませんが、この大きさですし、一部の固定ファンを除いて、最近はそういった機能も使う人は少なくなってきているように思います。
そんなことより、多くの人に喜ばれそうなのが…
【色々なモードあり】VWだけじゃなく、VVも搭載
そう、VV(ヴァリアブル・ボルテージ)モードの搭載です。
VAPE始めたての人にとって、最初の難関は「何Wが適切な出力なのか」ということだと思います。
そういう人にこそこのVVモードでVAPEしてほしいと思います。
出力の調整が分からない人は、とりあえず3.6Vに設定して吸ってみましょう。
大体どんなコイルであれ、3.6Vであればそれなりに適切な出力で吸ってもらえると思います。
この状態で吸ってみて「もっとミストが欲しいな」と思えば出力を上げればいいですし、「なんか温かい(熱い)ミストが来てるだけで、あんまり味がしないなぁ」と思えば出力を下げればいいです。
お気に入りの出力が決まったら、VWモードで同等の出力を探してもいいですし、私は面倒なのでそのままVVで吸ってるって感じです。
コンタクト部分
Mini iStick 2のコンパクトさを活かすのであれば、手持ちの22mmアトマイザーがいいと思います。
最近は24mmアトマが主流となってきていますが、24mmだとはみ出してしまうんですよね。
電池容量や出力調整幅のことを考えると、どうしてもMTL運用(1.0Ω以上の高抵抗セッティング)が主になると思いますので、ここで輝くGalaxyシリーズ。
Galaxy RDTAがリキッドチャージの手間かサイズ感とかの関係で最強の組み合わせになるのかもしれません。(上記写真参照)
リキッドチャージが面倒にはなりますが、Galaxy RDAもコンパクトさを追求した形としてはアリなのかもしれません。
もうこれ、完全に手の中に納まっていますからね。
実際に使ってみて
これを『電子シーシャ』と位置付けて販売するのは、このセットの長所を殺しにかかっているとしか思えません。
このキットの最大の特徴はMODの小ささと機能性です。
コンパクトなのにそれなりの機能を備えているというのが最大の特徴なのに、本体の何倍もの長さのドリップチップのせいでその長所が完全に殺されてしまいます。
この『電子シーシャ』という触れ込みを完全に無視して、超小型持ち運び特化MODとして運用するのが絶対正しい。
付属のGS Air4でPODみたいな使い方をして、それに満足できなくなったら新しいアトマイザーを乗せて使えるというのも最大の魅力。
本体が小さいということと出力の関係から、MTLでの運用が大前提ということになりますので、爆煙運用がしたくなったらそれ専用のMODを買いましょう。
とりあえず、このセットはMTL特化の持ち運び用キットとして捉えておくのが吉です。