2018年を代表するRTA、Kensei RTA
トップフィル、ハニカムエアフロー、ジュースフローコントロール…。
RTAにはあってほしい機能や、味を出すために必要な構造が全て入っているRTAといえば、Kensei RTA。
個人的にはRTAよりもRDA派の人間なのですが、それでもこのRTAは常用していきたいなと感じるものでした。
それになんとなく名前もカッコイイじゃないですか。
Kensei(ケンセイ)に漢字を充てるとするならするなら、剣聖になるでしょうか、それとも剣星でしょうか。
おそらく日本が大好きな人がデザインしたRTAなのでしょう。
色々盛り込みまくったRTA、Kensei RTAのレビューに参りましょう。
付属品
- Kensei RTA本体
- マニュアル
- 交換用バブルグラス(4ml)
- 交換用810ドリチ
- 510変換アダプター
- プラスドライバー
- 六角レンチ
- イモネジ×4
- Oリング
- 金属片←
VAPEをいくらか触っている人なら、付属品のおかしな点に気づくかもしれません。
にしても、かなりの数の付属品が付いてきます。
中でも特徴的なのが、用途不明の金属片のような物。
使用方法は後ほど説明するとして、こういう固有のアトマイザーにだけ使用するパーツというものを減らしてほしいなと思います。
だって、こんなの持ち歩かないですし、家でも置き場所に困りません?
RTAなのでパーツ点数は多く、全部で6つのパーツに分解できます。
ポジティブピン
インシュレーターも確認できますし、ポジピンもガッツリ飛び出ています。
メカチューブで使っても大丈夫そうです。
チムニー裏
美しいドーム型のチムニー。
これは個人的な見解なのですが、リキッド容量やコイルスペースのことを考えると、RTAは24mmがベストサイズなのではないかなと思います。
ジュースフローコントロール
デッキにチムニーを装着すると、ウィックホールとのクリアランスを利用したジュースフローコントロールが利用できます。
ウィックホールを開けたり締めたりすることで、コットンがリキッドに触れる範囲を調整できます。
吸うときに開けて、移動のときには締めておくというふうにすれば、タンクの弱点である漏れにも対応できます。
エアフロー
デュアルエアフローで、両サイドからエアを取り込んできます。
取り込んだエアを下からのハニカムスタイルのエアホールを通してコイルに当てます。
そこまで細かなツブツブハニカムエアフローではありませんが、コイルに満遍なくエアを当ててくれそうです。
タンク構造
チムニーを装着したら、ガラスタンクを受けてトップパーツをねじ込みます。
ただ、このトップパーツを持つスペースがほとんどありません。
そんな時に使えるのがこの金属片のような物。
リキッドチャージホールに差し込んで締め付けたり、逆に分解するときにも利用するかもしれません。
リキッドチャージホールは十分に開いています。
先が尖っているものなら余裕です。
スポイトはちょっとコツがいるかなと思いますが、それはどのタンクも同じですね。
デッキ構造
冒頭の付属品紹介で感じた違和感の正体はこれです。
付属品でプラスドライバーと六角が付属している意味がわかりました。
イモネジは好みに応じて+ネジか、六角ネジに付け替えることができます。
だけれども、もしネジ山をなめてしまった場合、強制的にイモネジを2種類利用せざるを得なくなってしまいます。
そこはもうスパッと割り切って、どちらか一方のイモネジだけにしてくれた方がよかったかな。
「イモネジがプラス(六角)だから」という理由で、アトマを使うか使わないかを決める人はまずいないと思います。
ポールは外側が高く、内側が低いという段差の付き方になっています。
実はこの形が、コットンを落とす上で意外と役に立つんです。
コットン置き場は写真の通り。
これはコイルの内径やコットンの種類にもよりけりなので一概には言えませんが、デュアルコイル分のコットン置き場としては少し小さいかなぁという印象を受けます。
しっかりとコットンの先を梳いたり切ったりして量を調整しましょう。
イモネジの土台の部分が少しだけ凹んでいるのが確認できますでしょうか。
この凹みがあることによって、固定したコイルレッグが上に跳ね上がってきます。
それに、その跳ね上がりを見て、しっかりと固定できているのが確認できというものです。
ビルドしてみました
デッキの様子から、コイルは順巻で巻いてしまうのがいいと思います。
内側のホールと外側のホールでビルドする場合、私は内側のコイルの位置から決めていくようにしています。
ビルド自体は非常に簡単で、固定した後に真ん中に寄せてコイルレッグを切ってやれば完成です。
コイルの高さはこれくらい。
エアのハニカム構造のおかげで、いかにもコイル全体にエアが当たってくれそう。
抵抗値は大体いつもの0.5Ω付近。
ウィッキング
結構コツが必要なRTAのウィッキングです。
Kensei RTAの場合は、これくらいの長さで十分かなと思います。
問題はどの程度の強度でコットンを落としていくかということです。
コットン用のピンセットなどで押し込まなければ入っていかないという場合は詰めすぎです。
逆に、コットンが何の抵抗もなくコットンホールに「スッ…」と入りすぎるのも、コットンの量が少なすぎます。
コイルにコットンを通すときのように、キツ過ぎずユル過ぎず、です。
無事にコットンを詰めることが出来たら、先に少しコットンをリキッドで湿らせておきましょう。
使用するリキッドはRYPE VaporsのApple Kiwi。
メチャクチャ美味しいのと、70/30の一般的な粘度のリキッドですので、これでリキッドの供給具合を確かめたいと思います。
リキッドを入れてジュースホールを開放すると、このようにジュースフローコントロールから気泡が上がってきます。
しっかりと供給してくれているひとつの指標として見ることができます。
実際に使ってみて
簡単&直感的ビルド
ビルドの際にご紹介したとおり、順巻でコイルを準備すればどこにどうコイルを入れるかは一目瞭然。
そしてその感覚の通りにビルドすれば、コイルレッグがコットンの邪魔になったりしないという親切設計。
ビルド初心者の人に、プロVAPER(←)の人にも嬉しい&優しい直感型ビルドが可能なデッキとなっています。
ジュースフローコントロールの固さが絶妙
RTAに付いてたり付いていなかったりするジュースフローコントロール。
Kensei RTAのジュースフローコントロールは非常に使いやすいものとなっています。
ガシッとガラス部分を掴んで回すだけで、エアフローやトップキャップが回ることなく、ジュースフローコントロールのみがスムーズに回ります。
スムーズと言っても多少の抵抗感はありますので、勝手に回ってしまうということもありません。
絶妙な強度で使用できるジュースフローコントロールなので、開け閉めにストレスがありません。